行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成18年23問

地方自治法

○:2.知事・市町村長のみならず、選挙管理委員、監査委員などの役員も、直接請求としての解職請求の対象となる。


問23

地方自治法における直接請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)

☓:1.直接請求として、地方税の賦課徴収、分担金、使用料、手数料の徴収に関する条例の制定改廃を求めることも可能である。

○:2.知事・市町村長のみならず、選挙管理委員、監査委員などの役員も、直接請求としての解職請求の対象となる。

☓:3.条例の制定改廃を求める直接請求が成立した場合、首長は住民投票を行って過半数の同意が得られれば、議会の同意を経ることなく条例を公布することができる。

☓:4.首長等の解職を求める直接請求は、あくまでも解職請求権の行使を議会に求めるものであり、直接請求が成立した場合においても、首長を解職するか否かの最終判断は議会が行う。

☓:5.一般行政事務の監査請求は、他の直接請求とは異なり、選挙権者の50分の1以上の賛成という要件が不要なので、一人でも監査請求をすることができる。

解説

1.誤り。
地方税の賦課徴収、分担金、使用料、手数料の徴収に関する条例の制定又は改廃の請求は、直接請求の対象から除かれている(地方自治法第74条1項)。
したがって、これらに関しては、直接請求として求めることはできない。
2.正しい。
役員については、副知事若しくは副市町村長、選挙管理委員若しくは監査委員又は公安委員会の委員の解職の請求をすることができる(地方自治法第86条1項)。
役員の解職請求の注意点として、会計管理者は、従来、収入役及び助役と呼ばれており、役員の解職請求の対象であったが改正により、解職請求の対象から除外されている。
また、全部の行政委員会の委員が対象というわけではないことにも注意が必要である。
なお、教育委員会の委員の解職の要件については、地方自治法ではなく地方教育行政の組織及び運営に関する法律にて規定されている。
3.誤り。
条例の制定改廃を求める直接請求について長は請求を受理した日から20日以内に議会を招集し、意見を附けてこれを議会に付議しなければならないのであって(=最終的な決定権限は議会)、住民投票を行って決定するわけではない(地方自治法第74条3項)。
4.誤り。
解職の請求のうち、役員の解職についての最終判断は議会によって決定されるが、首長や議員の解職についての最終判断は選挙人の投票により決まる(地方自治法第76条3項、81条2項)。
5.誤り。
一人で出来るのは住民監査請求で(地方自治法第242条1項)、一般行政事務の監査請求は「50分の1以上の者の連署」が必要である(地方自治法第75条1項)。


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