行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成18年44問

行政事件訴訟法


問44 保健所長がした食品衛生法に基づく飲食店の営業許可について、近隣の飲食店営業者が営業上の利益を害されるとして取消訴訟を提起した場合、裁判所は、どのような理由で、どのような判決をすることとなるか。40字程度で記述しなさい。

解答例

解説

取消訴訟における原告適格は、処分の相手方に限られたものではなく処分により法律上保護された利益を侵害され、またはそのおそれがあるというような「法律上の利益を有する者」に認められているが、これは取消訴訟における訴訟要件の一つであるため、これを欠く場合の判決は訴訟判決、すなわち却下判決が下されることになる。
なお、本問の事案と類似する判例としては、既存の質屋営業者が近隣の質屋営業許可の取消しを求めた事案で却下判決が下されたものがある(最判昭和34年8月18日)。
訴訟判決と本案判決
取消訴訟の判決は、その内容によって訴訟判決と本案判決に分かれる。
本案判決とは、請求に対する判断を示したものであるのに対し(原則として、認容判決又は棄却判決)、訴訟判決は本問のように訴訟要件が欠いている場合に訴えが不適法であるとして請求内容についての判断に立ち入らない判決である(原則として却下判決)。


この問題の成績

  • まだ、データがありません。


  • 試験過去問題の使い方

    平成30年までの行政書士試験問題の過去問を掲載しています。

    問題の解答ボタンの順番が、毎回ランダムで移動するので正解番号を覚えてしまうことを防止できます

    過去問ドリル使い方

    法令、一般知識のほか、法令につては(基礎法学、憲法<総論、人権、統治、財政>、行政法<行政手続法行政指導、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法>、民法<総則、物件、担保物件、債権>、商法、会社法、)などジャンルから選択するか、試験出題年度を選択してください。

    問題文章の後に選択肢が表示されるので、文章をタッチして解答してください

    解答画面では、過去6ヶ月間の解答について、履歴を表示するとともに、ユーザー全体の正解率を表示します。


    過去問を使った学習のヒント

    行政書士試験の本番時間は、3時間(180分) 法令46問、一般知識14問の合計60問が出題されます。

    1問あたり3分180秒で解答すれば間に合う計算になります。しかし、実際には、記述はもちろん、多肢選択、一般知識の文章読解問題は長い問題文を読んでいるだけで3分以上かかる場合もあるので180秒より速く解答する必要があります

    重要!毎日三時間用意する

    1問あたり100秒で解く(おおよそ半分の時間で一周できます)

    じゃあ残った時間は何をするのか?→解答を見る前に必ず見直すようにしてください。(回答時に自信がある問題、ない問題の目印をつけておくなど)


    過去問ドリルに取り組む前に

    一通りテキストを読み込んでから取り組みましょう。

    どの年度でもいいので初回60問といて、94点未満以下の場合はもう一度テキストを読み込む作業に戻りましょう

    300点満点中の180点取れれば合格ですので、目安として94点以上であれば、本格的に過去問ドリルに取り組んでみてください。