行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成19年24問

地方自治法

○:1.指名競争入札とは、資産、信用その他についてあらかじめ適切と認める特定多数の者を通知によって指名し、入札により競争させる方法であり、政令に特段の定めのない場合にはこの方法によるものとされる。


問24

地方自治法の定める地方公共団体の契約に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)

○:1.指名競争入札とは、資産、信用その他についてあらかじめ適切と認める特定多数の者を通知によって指名し、入札により競争させる方法であり、政令に特段の定めのない場合にはこの方法によるものとされる。

☓:2.随意契約とは、競争の方法によらないで、特定の相手方を任意に選択して締結する方法であり、政令で定められる場合に該当するときに限り、この方法によることができる。

☓:3.予算の執行としての契約締結行為の効力は、原則として当該予算の会計年度内にとどまるが、電気の供給や水道の供給のように、年度を超えて長期の契約を締結することも許される場合がある。

☓:4.せり売りとは、入札の方法によらないで、不特定多数の者を口頭または挙手によって競争させる方法であり、遺失物等の売り払いのような場合にこの方法がとられることもある。

☓:5.一般競争入札とは、不特定多数の者を入札に参加させ契約の相手方とするために競争させる方法であり、地方公共団体にとって有利な相手方を広く募ることができるという長所があるとされる。

解説

1.誤り。
契約の種類及び金額に応じ、工事、製造又は販売等の実績、従業員の数、資本の額その他の経営の規模及び状況を要件とする資格についてあらかじめ適切と認める特定多数の者を通知によって指名し、その指名した者同士で競争に付して契約者を決める方式である(地方自治法施行令第167条の11、同条の4、同条の5第1項、同条の12第1項・2項)。
したがって、前半は正しい。
しかし、地方公共団体の行う、売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札の方法で行うのが原則とされており、政令で定める場合に限り、指名競争入札、随意契約、せり売りの方法によることができるとされている(地方自治法第234条2項)。
したがって、後半は誤りである。
2.正しい。
随意契約とは、競争の方法によらず、特定の相手方を任意に選択して締結する方法であり、政令で定められる場合に該当するときに限り、この方法によることができる(地方自治法第234条2項)。
例えば、緊急の必要により競争入札に付することができないときや競争入札に付することが不利と認められるときなどが随意契約によることができる(地方自治法施行令167条各号)。
3.正しい。
各会計年度における歳出は、その年度の歳入をもって、これに充てなければならないのが原則であるところ(会計年度独立の原則:地方自治法第208条)、一会計年度における一切の収入及び支出は、すべてこれを歳入歳出予算に編入しなければならない(総計予算主義の原則:地方自治法第210条)。
そして、普通地方公共団体が債務を負担する行為についても、予算で債務負担行為として定めておくのが原則である(地方自治法第214条)。
しかし、電気、ガス若しくは水の供給若しくは電気通信役務の提供を受ける契約又は不動産を借りる契約その他政令で定める契約については、翌年度以降にわたり、締結することができる(地方自治法第234条の3前段)。
4.正しい。
せり売りとは、入札の方法によらないで、不特定多数の者を口頭または挙手によって競争させて、最も良い購入条件を提示した買い手に売却する方法である。
また、せり売りが出来るのは、動産の売払いで性質がせり売りに適している場合とされており、遺失物等の売り払いで、この方法がとられることがある(地方自治法第234条2項、地方自治法施行令第167条の3)。
5.正しい。
一般競争入札とは、不特定多数の者を入札に参加させ契約の相手方とするために競争させる方法であり、地方公共団体にとって有利な相手方を広く募ることができ、それによって、契約金額を低く抑えることができるとともに公平・平等な入札機会が保障されるという長所がある。
そのため、地方自治法では一般競争入札の方法を原則としている(地方自治法第234条2項)。


この問題の成績

  • まだ、データがありません。


  • 試験過去問題の使い方

    平成30年までの行政書士試験問題の過去問を掲載しています。

    問題の解答ボタンの順番が、毎回ランダムで移動するので正解番号を覚えてしまうことを防止できます

    過去問ドリル使い方

    法令、一般知識のほか、法令につては(基礎法学、憲法<総論、人権、統治、財政>、行政法<行政手続法行政指導、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法>、民法<総則、物件、担保物件、債権>、商法、会社法、)などジャンルから選択するか、試験出題年度を選択してください。

    問題文章の後に選択肢が表示されるので、文章をタッチして解答してください

    解答画面では、過去6ヶ月間の解答について、履歴を表示するとともに、ユーザー全体の正解率を表示します。


    過去問を使った学習のヒント

    行政書士試験の本番時間は、3時間(180分) 法令46問、一般知識14問の合計60問が出題されます。

    1問あたり3分180秒で解答すれば間に合う計算になります。しかし、実際には、記述はもちろん、多肢選択、一般知識の文章読解問題は長い問題文を読んでいるだけで3分以上かかる場合もあるので180秒より速く解答する必要があります

    重要!毎日三時間用意する

    1問あたり100秒で解く(おおよそ半分の時間で一周できます)

    じゃあ残った時間は何をするのか?→解答を見る前に必ず見直すようにしてください。(回答時に自信がある問題、ない問題の目印をつけておくなど)


    過去問ドリルに取り組む前に

    一通りテキストを読み込んでから取り組みましょう。

    どの年度でもいいので初回60問といて、94点未満以下の場合はもう一度テキストを読み込む作業に戻りましょう

    300点満点中の180点取れれば合格ですので、目安として94点以上であれば、本格的に過去問ドリルに取り組んでみてください。