行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成19年38問

商法会社法

○:3.委員会設置会社の業務を執行し代表権を有する執行役は、指名委員会が指名する候補者の中から株主総会で選任される。


問38

株式会社の機関等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)

☓:1.株主総会の招集手続および決議方法を調査するため、総会検査役が選任されることがある。

☓:2.取締役が6名以上で、1名以上の社外取締役がいる会社は、特別取締役を取締役会決議で選定することができる。

○:3.委員会設置会社の業務を執行し代表権を有する執行役は、指名委員会が指名する候補者の中から株主総会で選任される。

☓:4.会計参与は、会計監査人とは異なる会社役員であり、取締役と共同して計算書類等を作成する。

☓:5.取締役会または監査役を設置していない株式会社も設立することができる。

解説

1.正しい。
株主総会の招集手続および決議方法を調査するため、一定の要件を満たす株主等は裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができ、この場合、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない(会社法第306条1項、2項、3項)。
2.正しい。
取締役が6名以上で、且つ、1名以上の社外取締役がいる取締役会設置会社(委員会設置会社を除く)は、特別取締役を取締役会決議で選定することができる(会社法第373条1項)。
特別取締役の権限について
本来、取締役の決議事項である重要財産の処分及び譲り受け並びに多額の借財について(会社法第362条4項1号・2号)、あらかじめ取締役の中から選定された3名以上の特別取締役で構成された取締役会にて、過半数の賛成で決議することができる。
3.誤り。
代表執行役の選任は株主総会がするのではなく、取締役会で行われる(会社法第420条1項前段、同法第416条4項11号)。
なお、指名委員会は、株主総会に提出する取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の選任及び解任に関する議案の内容を決定する機関である(会社法第404条1項)。
4.正しい。
会計参与は、取締役と共同して、計算書類、その附属明細書、臨時計算書類及び連結計算書類を作成すると共に会計参与は、会計参与報告を作成する役員である(会社法第374条1項、329条1項)。
他方、会計監査人は、これら書類を監査し会計監査報告を作成する機関である(会社法第396条1項)。
5.正しい。
株式会社において必ず設置しなければならない機関は、株主総会と取締役であり(会社法第295条1項、326条1項)、原則として公開会社、監査役会設置会社、委員会設置会社以外の株式会社では、取締役会と監査役は、任意の設置機関である(会社法第326条2項、327条1項・2項)。
したがって、取締役会又は監査役を設置していない株式会社を設立することは可能である。


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