行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成20年48問

一般知識

○:3.イ・エ


問48 稟議(りんぎ)制に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア、稟議制は、決定権者の指示の下で、職場の第一線の職員が起案書を作成し、それを関係各部署に回議し、決裁にいたる意思決定の方式であり、トップ・ダウンとボトム・アップの調和を考えた制度である。
イ、稟議制は、わが国においては、行政機関だけでなく民間企業においても用いられてきた。
ウ、稟議制は、日常的な意思決定に際して、組織のトップが各部署の責任者を招集して合議のうえで行う意思決定の方式であり、トップの意向を組織に浸透させるうえで有効な制度とされている。
エ、稟議制は、関係する構成員が決定過程に参加でき、その間で情報を共有しやすいという利点がある一方で、最終決定にいたるまで時間がかかるという短所があるとされている。
オ、情報技術の発達に伴う電子決裁や電子メールの浸透によって、行政機関においても稟議制による意思決定の方式はとられなくなっている。

選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)

☓:1.ア・イ

☓:2.ア・エ

○:3.イ・エ

☓:4.ウ・オ

☓:5.エ・オ

解説

.妥当でない。
稟議制は職場の第一線の職員が起案した稟議書が下位から上位へと順次回覧されて、最終決裁権者に至るという手続きで意思決定がなされる方式で、決定権者の指示の下でされるものではない。
また、稟議制は、トップダウンの含まないボトムアップ型の意思決定の方式であるから、「トップ・ダウンとボトム・アップの調和を考えた制度」ともいえない。
イ.妥当である。
稟議制は行政機関の日常的な業務に属する事実の処理の場合に用いられている意思決定方式であり、また、民間企業でも銀行をはじめ広く用いられている
ウ.妥当でない。
稟議制は職場の第一線の職員が起案した稟議書が下位から上位へと順次回覧されて、最終決裁権者に至るという手続きで意思決定がなされる方式である。
また、稟議制はトップの指導力が発揮できないという短所が指摘されており、トップの意向を組織に浸透させるうえで有効な制度とはいえない。
エ.妥当である。
稟議制は、関係する構成員が決定過程に参加でき、その間で情報を共有しやすいという利点がある一方で、「意思決定に時間がかかる」 「トップの指導力が発揮できない」「責任の所在が曖昧になる」といった短所があると指摘されている。
オ.妥当でない。
稟議制は現在でも行政機関の日常的な業務に属する事実の処理に広く用いられている意思決定方式である。 なお、情報技術の発達に伴う電子決裁や電子メールの浸透は、従来の「意思決定に時間がかかる」という稟議制の短所を解決する役割を担うことから、むしろ後押しすることになる。


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