解答 行政書士試験 平成22年49問
一般知識
○:2.クオリティ・オブ・ライフ ノーマライゼーション ユニバーサルデザイン 社会資本 ワーカーズ・コレクティブ
○:2.クオリティ・オブ・ライフ ノーマライゼーション ユニバーサルデザイン 社会資本 ワーカーズ・コレクティブ
問49 まちづくりに関する次の文中の空欄[ ア ]~[ オ ]に当てはまる語句の組合せのうち、妥当なものはどれか。なお、1~5の語群に挙げられている語句の順番と、空欄[ ア ]~[ オ ]の順番は対応するものではない。
私たちは、社会の一員として地域の中で生活している。したがって、自分が住む家だけでなく、まわりの住環境がどれだけ充実しているかが、暮らしやすいまちづくりの重要な要素である。たとえば、私たちの生活を支える道路、公園、学校、病院などの[ ア ]が整備されていなければ、暮らしやすいまちとはいえない。
また、すべての人が安心して暮らせるには、障害のある人もない人も、ともに普通の生活を送ることができる[ イ ]の考え方に基づいたまちづくりが求められている。
2006年には、すべての人の移動と施設利用の利便性と安全性の向上のため、いわゆるバリアフリー新法*が施行されたし、さらにすべての生活者に適合する基準や仕様を求める[ ウ ]の考え方が普及しつつある。また、私たち自身が主体的に福祉に参加するボランティア活動や、働く人自身が所有し経営に参加する[ エ ]の取組みも重要になっている。
こうした変化の背景には、生活全体を量から質に転換し、精神や生存の価値を尊重する[ オ ]の考え方があるといえよう。
(注)*高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律
選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)
☓:1.セーフティネット ユニバーサルデザイン ユビキタス社会 社会資本 コミュニティ・ビジネス
○:2.クオリティ・オブ・ライフ ノーマライゼーション ユニバーサルデザイン 社会資本 ワーカーズ・コレクティブ
☓:3.セーフティネット クオリティ・オブ・ライフ ノーマライゼーション 公共財 NPO
☓:4.セルフ・ヘルプ ユニバ一サルデザイン ユビキタス社会 社会的共通資本 コミュニティ・ビジネス
☓:5.セーフティネット セルフ・ヘルプ ノーマライゼーション 社会的共通資本 ワーカ一ズ・コレクティブ
解説
ア.社会資本。
社会資本(社会的間接資本やインフラストラクチャーとも呼ぶ)とは、国民福祉の向上と国民経済の発展に必要な公共施設のことで、大別して、道路、港湾などの産業関連社会資本と、公営住宅、病院、教育施設など生活関連社会資本に分けられる。
本問では、空欄[ ア ]の前後で、「自分が住む家だけでなく、まわりの住環境がどれだけ充実しているか」及び「道路、公園、学校、病院などの[ ア ]が整備されていなければ、暮らしやすいまちとはいえない。」となっているため、社会資本が適切な用語となる。
イ.ノーマライゼーション。
ノーマライゼーションとは、障害者や高齢者など社会的に不利を受けやすい人々が、他の市民と同様に社会の一員として、特別に区別されることなく、同じように生活し、活動することが本来の望ましい姿であるとする考え方、又は、それを実現するための活動、運動及び施策のことである。
本問では、空欄[ イ ]の前後に「障害のある人もない人も、ともに普通の生活を送ることができる」及び「バリアフリー新法*が施行された」とあるため、ノーマライゼーションが適切な用語となる。
ウ.ユニバーサルデザイン。
ユニバーサルデザイン(UDと略記することもある)とは、直接的な日本語訳は「万人向けの設計」となり、文化、言語、国籍、老若男女、障害の有無などの差異を問わず、わけへだてなく利用することができる施設、製品、情報の設計をいう。
本問では、空欄[ ウ ]の前に「さらにすべての生活者に適合する基準や仕様を求める」とあるため、ユニバーサルデザインが適切な用語となる。
エ.ワーカーズ・コレクティブ。
ワーカーズ・コレクティブ(「ワーコレ」や「W.Co」略記することもある)とは、労協(労働者協同組合)の一種で、地域貢献を目的として(営利を第一目的としてない)、参加者全員が経営者となって資本と経営権を所有し、運営する事業形態である。主な事業内容としては、児童保育、介護事業、手工芸品販売及びリサイクル品販売などがある。
本問では、空欄[ エ ]の前に「働く人自身が所有し経営に参加する」とあるため、ワーカーズ・コレクティブが適切な用語となる。
オ.クオリティ・オブ・ライフ。
クオリティ・オブ・ライフ(頭文字をとってQOLとも呼ぶ)とは、直接的な日本語訳は「生命の質」、「生活の質」又は「生きることの質」となり、人が人間らしい生活を送っているかの尺度として、単に収入をベースとした生活水準や生命の長さなどから量的にのみとらえるのではなく、環境、健康、レジャーなど様々な観点から質的にとらえる概念で、医療や福祉の分野で特に重視されている。
本問では、空欄[ オ ]の前に「生活全体を量から質に転換し、精神や生存の価値を尊重する」とあるため、クオリティ・オブ・ライフが適切な用語となる。
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