行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成23年57問

一般知識

○:1.「情報事故対策」 シンクライアント SSL IP電話


問57

次の1~5の語群のうち、カギ括弧内の語句と密接に関連しているとはいえない語句を含んでいるものはどれか。

選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)

○:1.「情報事故対策」 シンクライアント SSL IP電話

☓:2.「暗号化」 公開鍵 https 量子鍵

☓:3.「携帯電話」 スマートフォン 無線通信 SIMカード

☓:4.「バイオメトリクス認証」 指紋 虹彩 静脈

☓:5.「フィルタリング」 青少年保護 ホワイトリスト プロバイダ

解説

1.含んでいる。
情報事故とは、それほど一般的な用語ではないが、情報又はIT(情報技術)に起因する問題発生を指す。
例えば情報漏えい、システムの障害(ダウン)、情報システムの開発失敗など、広範に渡り、それらへの対策(情報事故対策)は事故の内容によって事前・事後ともに様々な方法がある。
シンクライアントとは、企業の情報システムにおいて、社員が使うコンピュータ(クライアント)に必要最低限の機能しか持たせず、ソフトやファイルなどはサーバ側で管理するシステムの総称のことである。元々は、コンピュータに関する維持管理低減を目的に発案されたものであるが、重要情報はサーバ側で管理するため、情報事故対策としての側面でも注目が集まっている。
近年たびたび問題になっている端末(パソコンなど)の紛失、置忘れ、盗難、ファイル交換ソフトからのウィルス感染などによるデータの流出などの情報漏えいへの対策である。
SSLとは、Secure Socket Layer(セキュア・ソケット・レイヤ)の略で、インターネットにおいてデータを暗号化したり、なりすましを防いだりするためのプロトコルのことである。
現在インターネットで広く使われているWWWやFTPなどのデータを暗号化し、プライバシーに関わる情報やクレジットカード番号、企業秘密などを安全に送受信することができるため、インターネット上のショッピングサイトにおいて、個人情報や機密情報をやりとりする際などに広く使われている。
IP電話とは、VoIP技術を利用して行われる電話サービスである。一般電話との主な違いは光ファイバーケーブルを利用したインターネット回線という点で、そのため一般に既存の電話網と比較して安価であるが、緊急通報や通信できない電話番号がある(プロバイダによる)、停電等の災害に弱いなど、システムの面で不安定である点で情報事故対策が万全とはいえず、そもそもIP電話は通信手段を指すので、情報事故対策と密接に関連していない。
したがって、情報事故対策とIP電話は、密接に関連しているとはいえない。
2.含んでない。
公開鍵とは、公開鍵暗号方式で通信する場合において、秘密鍵との対をなす鍵のことで、Aがメッセージ内容を公開鍵(Bが公開している鍵)で暗号化した上でBに送付し、Bが秘密鍵で復号化することで通信の秘密を保つことができる。
httpsとは、SSL(肢1参照)等による暗号化通信をhttpに実装したものである。
量子鍵とは、量子力学の考え方を取り入れた公開鍵暗号方式以上に秘密の安全性が高い暗号化技術とされる。
量子力学における「観測されるとその状態は壊れる」という性質を応用し、仮に盗聴されてもその情報を盗聴者に正しく伝わらないようにし、その盗聴の事実を検知できる仕組みになっている。
したがって、「暗号化」と「公開鍵、https、量子鍵」は、密接に関連している。
3.含んでない。
スマートフォンとは、PC並みの機能を有している多機能な携帯電話のことで、iPhoneやAndroidなどがその代表である。
無線通信とは、伝送路として線を使わずに電波等を用いてする電気通信のことで、携帯電話がその例である。
SIMカードとは、携帯電話会社が発行する契約者情報が記録されたICカードのことである。
したがって、「携帯電話」と「スマートフォン、無線通信、SIMカード」は、密接に関連している。
4.含んでない。
バイオメトリクス認証とは生体認証とも呼ばれ、指紋、虹彩、静脈、声紋の血管形状パターンなど、個々人の生体固有の身体的特徴による情報を用いて本人確認を行う方式をいい、「なりすまし」をしにくい認証方式であるため、出入国管理や民間の銀行が預金者の本人確認に使うなどさまざまな分野で利用が進んでいる。
したがって、「バイオメトリクス認証」と「指紋、虹彩、静脈」は、密接に関連している。
5.含んでない。
フィルタリングとは、ソフトウェア、プロバイダ及び携帯電話事業者などによってインターネット上のウェブページなどを一定の基準で評価判別し、青少年保護を目的の一つとして、情報閲覧の制限や受発信を制限する機能のことをいう(青少年有害情報フィルタリング)。
また、その制限する仕組みとして、青少年に有害な情報が含むページのリスト(ブラックリスト)を作り、そこにアクセスできないようにする方法をブラックリスト方式というのに対し、青少年に見せても安全なページのリスト(ホワイトリスト)を作り、そこにしかアクセスできないようにする方法は、ホワイトリスト方式と呼ばれる。
したがって、「フィルタリング」と「青少年保護、ホワイトリスト、プロバイダ」は、密接に関連している。


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