行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成26年58問

一般知識 文章理解

○:4.(Ⅰ)たしかに (Ⅱ)しかし (Ⅲ)つまり


問58 次の文は『嘘つきのパラドクス』と題されているが、有名な論理に関する命題であり、それを〔問い〕とし、筆者による〔答え〕が示されている。
〔答え〕の文中の空欄[ Ⅰ ][ Ⅱ ][ Ⅲ ]に入る言葉の組合せとして適当なものはどれか。

嘘つきのパラドクス
〔問い〕
あるクレタ人が言った次の文はウソかホントか、判定してください。
〈すべてのクレタ人はウソしか言わない〉
〔答え〕
問題の文について、ときどき、次のように解説してある本がある。「ホントならウソになってしまうし、ウソならホントになってしまう。矛盾である。この文はホントでもウソでもない」。それは間違いである。
[ Ⅰ ]、「すべてのクレタ人はウソしか言わない」がホントならば、話者もクレタ人なのだから、この文はウソでなければならない。矛盾するので、仮定が誤り。ホントではありえない。
[ Ⅱ ]一方、「すべてのクレタ人はウソしか言わない」がウソならばどうか。「すべてのクレタ人はウソしか言わない」のではない、ということになる。[ Ⅲ ]、クレタ人はみなウソをつくとは限らず、中にはホントのことを言う者もいる、ということだ。話者のクレタ人はウソをついているのだが、他に正直なクレタ人もいる、ということになる。これは辻棲が合っている。したがって、この文は、ウソなのである。
(三浦俊彦「論理パラドクス 論証力を磨く99問」より)

選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)

☓:1.(Ⅰ)そのうえ (Ⅱ)しかし (Ⅲ)ゆえに

☓:2.(Ⅰ)なぜなら (Ⅱ)あるいは (Ⅲ)つまり

☓:3.(Ⅰ)なぜなら (Ⅱ)また (Ⅲ)だが

○:4.(Ⅰ)たしかに (Ⅱ)しかし (Ⅲ)つまり

☓:5.(Ⅰ)たしかに (Ⅱ)また (Ⅲ)だが

解説

I.たしかに
まず、「『すべてのクレタ人はウソしか言わない』がホントならば、話者もクレタ人なのだから、この文はウソでなければならない」という文は、その直前の〔答え〕の「(〈すべてのクレタ人はウソしか言わない〉が)ホントならウソになってしまう」という箇所を受けて、これと同じ結論になるということを示したものである。
よって、Ⅰには、譲歩の接続詞である「たしかに」が入る。
Ⅱ.しかし
次に、「『すべてのクレタ人はウソしか言わない』がウソならばどうか」という文は、その直前の「『すべてのクレタ人はウソしか言わない』がホントならば……」という問題提起とは、反対の問題提起である。
よって、この2つの文をつなぐⅡには、逆説の接続詞である「しかし」が入る。
Ⅲ.つまり
最後に、「クレタ人はみなウソをつくとは限らず、中にはホントのことを言う者もいる」は、その直前の「『すべてのクレタ人はウソしか言わない』のではない」ということを言い換えたものである。
よって、この2つの文をつなぐⅢには、換言の接続詞である「つまり」が入る。


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