行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成29年50問

一般知識

○:2,Ⅰ→ア Ⅱ→ア Ⅲ→ア Ⅳ→イ


問50 ビットコインに関する次の文章の空欄[ Ⅰ ]~[ Ⅳ ]に入る適切な語の組合せとして、妥当なものはどれか。

仮想通貨とは「国家の裏付けがなくネットワークなどを介して流通する決済手段」のことを指す。仮想通貨にはこれまで様々な種類の仕組みが開発されてきたが、その1つがビットコインである。ビットコインは分散型仮想通貨と呼ばれるが、実際の貨幣と同様、当事者間で直接譲渡が可能な流通性を備えることから[ Ⅰ ]と異なる。[ Ⅱ ]型で、通常の通貨とは異なり国家の裏付けがなくネットワークのみを通じて流通する決済手段である。ビットコインを送金するためには、電子財布に格納されている秘密鍵で作成する電子署名と、これを検証するための公開鍵が必要となる。
[ Ⅱ ]型ネットワークをベースにするため、中心となるサーバもないし、取引所で取引を一括して把握するようなメカニズムも存在しない。取引データは利用者それぞれの端末に記録され、そうした記録がブロックチェーンに蓄積される。
ブロックチェーンとは、ブロックと呼ばれる順序付けられたレコードが連続的に増加していくリストを持った[ Ⅲ ]型データベースをいい、それぞれのブロックには[ Ⅳ ]と前のブロックへのリンクが含まれている。一度生成記録されたデータは遡及的に変更できない。この仕組みがビットコインの参加者に過去の取引に対する検証と監査を可能としている。
Ⅰ.ア:電子マネー イ:クレジットカード
Ⅱ.ア:P2P イ:解放
Ⅲ.ア:分散 イ:集約
Ⅳ.ア:所有者名 イ:タイムスタンプ

選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)

☓:1,Ⅰ→ア Ⅱ→ア Ⅲ→ア Ⅳ→ア

○:2,Ⅰ→ア Ⅱ→ア Ⅲ→ア Ⅳ→イ

☓:3,Ⅰ→ア Ⅱ→イ Ⅲ→ア Ⅳ→イ

☓:4,Ⅰ→イ Ⅱ→ア Ⅲ→イ Ⅳ→ア

☓:5,Ⅰ→イ Ⅱ→イ Ⅲ→イ Ⅳ→ア

解説

Ⅰ:ア「電子マネー」
ビットコイン等の仮想通貨と電子マネーはそもそも異なるものである。Suicaなどの電子マネーは、円を事前にカードにチャージし、そのカードで決済を行うことからも分かるように、通貨たる円の裏付けがあるのに対し、ビットコインはそのような性質はない。
このような本質的な差異から、諸々の違いが生じる。その一つが「当事者間での譲渡性」である。あなたがSuicaのポイント(電子マネー)を友達との間で好き勝手に移動させることはできないことは、容易に想像できるであろう(電子マネーを友達に移したければ、一度「円」に戻したうえで、円による移転をするであろう)。一方で、ビットコインは「通貨」と呼ばれる以上は、当事者間で直接譲渡が可能な流通性を備えている。
したがって[Ⅰ]には「電子マネー」が入る。
Ⅱ:ア「P2P」
P2Pとは、ネットワークにおいて対等な関係にある端末間をダイレクトに接続し、データを送受信する通信方式のことである。「Peer to Peer(ピアツーピア)」ともいう。
ビットコインの取引は、中央にある管理媒体を通すことなく(中心となるサーバがない)、各ユーザーが直接やり取りするところに特徴があるため、ビットコインはP2Pの仕組みを採用しているといえる。
したがって[Ⅱ]には「P2P」が入る。
Ⅲ:ア「分散」
ブロックチェーンは、特定の主体にデータ管理を任せてしまう「集中型」の仕組みは採用しておらず、「分散型」の仕組みを採用している。
分散型の仕組みでは、データを世界中のパソコンに置くことになり、破壊できないネットワークをつくることができる(中央のサーバにデータを置いておく仕組みであれば、そのサーバを壊すことでデータを破壊することができるが、分散型であれば、世界中のパソコンを壊さなければデータの復元が可能となる)。
したがって[Ⅲ]には「分散」が入る。
Ⅳ:イ「タイムスタンプ」
ビットコインは、「タイムスタンプ」という技術に支えられている。タイムスタンプとは、簡単にいうと「作成された時点の証明書」のことを意味し、データに埋め込んでおくことで、当該データがいつの時点で作成されたかが分かることになる。ビットコインでは、ブロックチェーンにタイムスタンプが埋め込まれていることで、過去の取引に対する検証と監視を可能としている。
したがって[Ⅳ]には「タイムスタンプ」が入る。


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