行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 令和元年55問

一般知識

○:2ア・ウ


問55 通信の秘密に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。

ア.通信の秘密を守る義務を負うのは電気通信回線設備を保有・管理する電気通信事業者であり、プロバイダなど他の電気通信事業者の回線設備を借りている電気通信事業者には通信の秘密保持義務は及ばない。
イ.電気通信事業者のみならず、通信役務に携わっていない者が通信の秘密を侵した場合にも、処罰の対象となる。
ウ.通信傍受法*によれば、薬物関連、銃器関連、集団密航関連など特定の犯罪に限り、捜査機関が裁判所の令状なしに通信の傍受をすることが認められる。
エ.刑事施設の長は、通信の秘密の原則に対する例外として、受刑者が発受信する信書を検査し、その内容によっては差止めをすることができる。
オ.通信の秘密には、通信の内容のみならず、通信当事者の氏名・住所、通信日時、通信回数も含まれる。
(注)* 犯罪捜査のための通信傍受に関する法律

選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)

☓:1ア・イ

○:2ア・ウ

☓:3イ・エ

☓:4ウ・オ

☓:5エ・オ

解説

ア.妥当でない。
電気通信事業法4条1項では、「電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない」として通信の秘密を守る義務が定められており、この義務は、電気通信回線設備を保有・管理する電気通信事業者だけでなく、プロバイダなど他の電機通信事業者の回線設備を借りている電気通信事業者にも及ぶ。
イ.妥当である。
電気通信事業者のみならず、通信役務に携わっていない者が通信の秘密を侵した者も、処罰の対象となる(電気通信事業法179条等)。
ウ.妥当でない。
通信傍受法(犯罪捜査のための通信傍受に関する法)では、薬物関連、銃器関連、集団密航関連など特定の犯罪に限り・・・犯行状況等を明らかにすることが著しく困難な場合に、裁判官の令状を得て、通信の傍受をすることが認められている(通信傍受法3条1項)。
エ.妥当である。
刑事施設の長は、通信の秘密の原則に対する例外として、受刑者が発受信する信書を検査し、その内容によって差止めをすることができる(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律127条1項)。
オ.妥当である。
通信の秘密には、通信の内容のみならず、通信当事者の氏名・住所、通信日時、通信回数等、これらの事項を知られることによって通信の存否や意味内容を推知されるような事項全てが含まれる。


この問題の成績

  • まだ、データがありません。


  • 試験過去問題の使い方

    平成30年までの行政書士試験問題の過去問を掲載しています。

    問題の解答ボタンの順番が、毎回ランダムで移動するので正解番号を覚えてしまうことを防止できます

    過去問ドリル使い方

    法令、一般知識のほか、法令につては(基礎法学、憲法<総論、人権、統治、財政>、行政法<行政手続法行政指導、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法>、民法<総則、物件、担保物件、債権>、商法、会社法、)などジャンルから選択するか、試験出題年度を選択してください。

    問題文章の後に選択肢が表示されるので、文章をタッチして解答してください

    解答画面では、過去6ヶ月間の解答について、履歴を表示するとともに、ユーザー全体の正解率を表示します。


    過去問を使った学習のヒント

    行政書士試験の本番時間は、3時間(180分) 法令46問、一般知識14問の合計60問が出題されます。

    1問あたり3分180秒で解答すれば間に合う計算になります。しかし、実際には、記述はもちろん、多肢選択、一般知識の文章読解問題は長い問題文を読んでいるだけで3分以上かかる場合もあるので180秒より速く解答する必要があります

    重要!毎日三時間用意する

    1問あたり100秒で解く(おおよそ半分の時間で一周できます)

    じゃあ残った時間は何をするのか?→解答を見る前に必ず見直すようにしてください。(回答時に自信がある問題、ない問題の目印をつけておくなど)


    過去問ドリルに取り組む前に

    一通りテキストを読み込んでから取り組みましょう。

    どの年度でもいいので初回60問といて、94点未満以下の場合はもう一度テキストを読み込む作業に戻りましょう

    300点満点中の180点取れれば合格ですので、目安として94点以上であれば、本格的に過去問ドリルに取り組んでみてください。