解答 行政書士試験 平成28年58問
一般知識
○:4.ⅠエⅡイⅢウⅣア
○:4.ⅠエⅡイⅢウⅣア
問58 本文中の空欄[ Ⅰ ]~[ Ⅳ ]には、それぞれあとのア~工のいずれかの文が入る。その組合せとして適当なものはどれか。
想像力が、文学を作りだす側にも、文学を読みとる側にも、重要な役割をすることは誰も疑わないだろう。文学の核心に想像力がある、と人はいいもする。想像力が芸術の創造と受容にたいせつだ、ということから、そこを越えて、想像力は人間が生きる上で、欠くべからざる機能だ、とされることもある。しかし想像力の働きということは、本当によく理解されているだろうか? 想像力という言葉を知的な道具のように僕らが使う時、この道具の性格や性能をよく知って使っているだろうか?
[ Ⅰ ]。[ Ⅱ ]。[ Ⅲ ]。
[ Ⅳ ]。民衆に伝えられる生活の慣習、用具などに残る手がかりをつうじて、なつかしい古層へとたどる民俗学の、わが国での開拓者として、柳田にはこの言葉がきわめてたいせつなものであった。
柳田は、それと空想・空想するという言葉とを区別しようとした。その文章の執筆の時期や、あつかう対象、また語りかける相手のちがいにつれて、柳田の行なった空想・空想すると、想像・想像するの区別には、いかにもはっきりしている際と、そうでない場合がある。しかし後の場合も、空想・空想することをしだいに正確にしてゆけば、想像・想像するにいたるという、段階的なつながりにおいて―あい接し、境界がぼやけていることはあるにしても、その上辺と下辺では、ちがいがはっきりしている、という仕方で―使われている。
具体的な根拠のない、あるいはあってもあいまいなものにたって行なう古層への心の動きを、空想・空想するとし、よりはっきりした根拠にたつ、しっかりした心の働きを、想像・想像するとして、柳田は使いわけているのである。そこで時には、ややとか、あきらかにとかいう限定辞をかぶせねばならぬのではあるが、空想・空想するには、人間の心の働きとして、マイナス・消極的評価のしるしがついており、想像・想像するは、プラス・積極的評価のしるしがついている。
ア わが国の文章の書き手として、想像・想像するという言葉をもっともよく使ったのは、おそらく柳田国男であろう
イ しかもわが国の日常生活のレヴェルで、想像・想像するという言葉が使われることはあっても、想像力という言葉に出会うことはまれである
ウ 想像・想像するという言葉が、空想・空想するという言葉と混用される例にもしばしば気がつく
エ 僕はそれを心もとなく思う
選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)
☓:1.ⅠアⅡイⅢウⅣイ
☓:2.ⅠアⅡエⅢウⅣイ
☓:3.ⅠイⅡエⅢアⅣウ
○:4.ⅠエⅡイⅢウⅣア
☓:5.ⅠエⅡウⅢアⅣイ
解説
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