解答 行政書士試験 平成22年60問
一般知識 文章理解
○:5.ウ・エ・オ
○:5.ウ・エ・オ
問60 本文中の空欄[ア](四角の枠)~[カ](同)の空欄には「うそ」または「真実」のいずれかが入る。そのうち「うそ」が入るものの正しい組み合わせは次のうちどれか。
「私はうそをついている」。このように語られる言葉が示すのは、はたして「うそ」か「真実」か。分析哲学の文脈において、しばしば議論の対象となる「うそつきパラドックス」が引き起こす矛盾は、言葉と意味との関連を、同一の地平において考える限り、解消することはできない。「私はうそをついている」という言葉が、仮に[ ア ]を語るものだとするならば、まさに「私はうそをついている」ことが「 イ ]になり、そこで語られること自体を[ ウ ]として示すことになるだろう。反対に、「私はうそをついている」を[ エ ]と決めてかかったとしても、「私はうそをついている」ことが[ オ 」だとすれば、「私はうそをついていない」ことになって、結局[ カ ]が語られていたことになってしまう。「うそ」と「真実」をめぐる矛盾は、その言葉が直接、現実を指し示すものと理解される限りは、決して解消しないものなのである。
(出典 荒谷大輔 「世界の底が抜けるとき」 より)
選択肢(解答ページでは、出題時の順番に戻ります)
☓:1.ア・ウ・カ
☓:2.ア・エ・カ
☓:3.イ・ウ・オ
☓:4.イ・エ・カ
○:5.ウ・エ・オ
解説
以下は、空欄を埋めた文章である。
「私はうそをついている」。このように語られる言葉が示すのは、はたして「うそ」か「真実」か。分析哲学の文脈において、しばしば議論の対象となる「うそつきパラドックス」が引き起こす矛盾は、言葉と意味との関連を、同一の地平において考える限り、解消することはできない。「私はうそをついている」という言葉が、仮に「[ア:真実]」を語るものだとするならば、まさに「私はうそをついている」ことが「[イ:真実]」になり、そこで語られること自体を「[ウ:うそ]」として示すことになるだろう。反対に、「私はうそをついている」を「[エ:うそ]」と決めてかかったとしても、「私はうそをついている」ことが「[オ:うそ]」だとすれば、「私はうそをついていない」ことになって、結局「[カ:真実]」が語られていたことになってしまう。「うそ」と「真実」をめぐる矛盾は、その言葉が直接、現実を指し示すものと理解される限りは、決して解消しないものなのである。
(出典 荒谷大輔 「世界の底が抜けるとき」 より)
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