解答 行政書士試験 平成18年46問
民法債権
問46 AはBに対して3000万円の貸金債権を有しており、この債権を被担保債権としてB所有の建物に抵当権の設定を受けた。ところが、この建物は、抵当権設定後、Cの放火により焼失してしまった。BがCに対して損害賠償の請求ができる場合に、Aは、どのような要件のもとであれば、この損害賠償請求権に対して抵当権の効力を及ぼすことができるか。40字程度で記述しなさい。
解答例
解説
抵当権には、物上代位性が認められており、抵当権の目的物が滅失した場合には、債権者はその滅失に伴う損害賠償請求や保険等によって受ける金銭等に対して、抵当権の効力を及ぼすことができる。
そして、それをなすには「その払渡し又は引渡しの前の差押え」が要件となっている(民法第372条、民法第304条)。
また、この差押えについて判例は、第三者が行った差押えでは足りず、抵当権者自らが差し押さえなければならないとされている(大連判大正12年4月7日)。
したがって、「払い渡す前に」「Aが(A自らが)」「差し押さえ」が正解へのキーワードになる。
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