行政書士過去問ドリル

解答 行政書士試験 平成18年42問

行政事件訴訟法


問42 次の文章の空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる言葉を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

地方財政の適正を確保するために地方自治法242条の2が規定する住民訴訟は、行政事件訴訟法2条の規定する基本的な訴訟類型のうちの[ア:民衆]訴訟の一例である。このような原告の権利利益の保護を目的としない訴訟は、一般に、[イ:客観]訴訟と呼ばれるが、こうした訴訟は、法律が特別に認めている場合に限って提起できることとなる。ちなみに、行政事件訴訟法45条の規定する[ウ:争点]訴訟は、同法2条の規定する訴訟類型のいずれにも属しない訴訟であるから、行政事件訴訟ではないが、行政処分の効力を前提問題として争う[エ:民事]訴訟である。

1、民事 ,2、納税者 ,3、有権者 ,4、刑事 ,5、客観 ,6、民衆 ,7、給付 ,8、抗告 ,9、無効等確認 ,10、取消 ,11、義務付け ,12、形成 ,13、確認 ,14、機関 ,15、差止め ,16、無名抗告 ,17、争点 ,18、当事者 ,19、不作為の違法確認 ,20、主観

解説

ア:6(民衆) 
民衆訴訟とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう(行政事件訴訟法第5条)。
選挙人たる資格で提起するものとして、公職選挙法における選挙無効訴訟などがあり、また、その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものとして、地方自治法の住民訴訟などがある。
イ:5(客観) 
行政事件訴訟には、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟および機関訴訟があるが(行政事件訴訟法2条)、このうち抗告訴訟および当事者訴訟は個人の権利利益保護を目的とする主観訴訟に分類されるのに対し民衆訴訟および機関訴訟は、個人の権利利益保護を目的とするものではなく、法秩序全体の保護を目的とする客観訴訟に分類される。
ウ:17(争点) エ:1(民事) 
争点訴訟とは、私法上の法律関係に関する訴訟において、その前提として、行政庁の処分等の存否又はその効力の有無が争われる民事訴訟をいい、単純に民事事件として処理するわけにもいかないので行政事件訴訟法の規定の一部を準用するべきことが規定されている(行政事件訴訟法45条)。
例えば土地収用裁決の無効を前提として、土地所有権を失った者が起業者に対して、土地の返還を求める訴訟を提起する場合などである。


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